2018/03/21

笑わない男は希望?それとも絶望?


笑わない男・Dと4回目のデートをしたとき、帰り際に「付き合ってほしい」みたいなことを言われた。

私はまったくバカな反応をしてしまったのをよく覚えている。ひきつった面で、裏返った声で、間も置かずにこう返したのだ。

「え、なんで?(なぜ笑わないのに私と付き合いたいの?好きじゃないはずでしょ?)」





この質問にDがうまく答えられるはずがない。Dはそもそもなにかの説明が得意じゃない。

もちろん答えは単純「好きだから」。それさえ言えればいいのだが、Dのような男が言えるはずがない。

他にも「一緒にいて楽しいから」とか、「一緒にいると心が落ち着くから」などと言われたら、私はうれしかっただろう。

Dはどう答えたか?

Dはこう答えた「キレイだから」

私は思わず、「なにが?」と言い返したくなった(他にも「そんなの理由になってなくない?」とか「え?外見?」とか言いたくなった)が、そこまで意地悪する気にはなれなかった。Dも必死なのだ。

それに「キレイ」と言われて嫌な気はしない。いや、それどころか舞い上がってる。だってダルビッシュそっくりな男に言われたんだもん。

私はまたもやまぬけな感じで即答してしまった。「じゃ、よろしく」





こうして私はDと付き合うことになったんだけど、付き合いだしてからもDが笑うことはなかった。

何回会っても二人の距離は縮まらず・・・という状態が3ヶ月くらい続いた。

私は「(Dが)もう笑わなくてもいいや~」という状態になっていた。

「たまに会って一緒にお酒が飲める相手がいるだけで、幸せなことなんだ。一人でいるよりましじゃん」と思うようになっていた。

私の生活は、Dなしではまったくの空っぽだった。

私は毎日働きながらも、時間をもてあましていた。

私は自分の生活に飽き飽きしていた。

それでいてひどく孤独だった。

孤独すぎて、夜、泣くこともあった。

もしDを、自分が理想とする男に変えることができたら・・・

もしDを、少しでも、笑わせることができたら・・・

Dは私の希望であり、同時に悩みの種であり、しかしやはり希望だった。


(続きそうです。)




【笑わない男・D(ダルビッシュシリーズ)】

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